二年間の学びを経て、どんな時、どう対応すべきか、優先順位なども解るようになっていました。
資格を取ると、患者さんも、一人のプロとして、頼ってくれるようになりました。
そうなると、よりいっそう看護させてもらえる事に感謝の気持ちが生まれます。
そして、何よりも苦痛だった人間関係ですが…
この年、私を1番いびっていたボスの先輩が、ほかの病棟へ異動となりました。
なんと、その途端、ほかの先輩たちは、私に優しくなりました。
どうやら先輩方みんなから冷たくされていたのは、このボスが仕切っていたのも、大きかったようです。
辞めずに耐えた甲斐があったなーと、1番感じたのは、もしかすると、この時だったかもしれません(笑)
先輩たちは、私にも優しく接してくれるようになり、時には頼ってくれるようになり…
「同僚」として、受け入れてくれるようになりました。
あとから聞いた話ですが、いつも怖かったのにある日突然、試験がんばれと言ってくれた、あの先輩は、影で私のことを「一生懸命、働いてる」と評価してくださっていたそうです。
足を引っ張ってばかりいた自分を心から反省し、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、ようやく先輩から受け入れてもらえた事が、本当に嬉しかったです。
人間関係が良好になると、仕事も本当に楽しくなるものでイキイキと仕事ができ、3年目の私はまさに水を得た魚という表現がピッタリでした。
そして、その年の秋……私は、一念発起、看護師資格を目指すべく、進学に向けて猛勉強していました。
3年目にして、ようやく、自分にとって天職である事を確信したからです。
夢見る高校生の時とは、また違って、現実の厳しさを知った上で「ずっとこの仕事を続けよう!」と思えたのでした。
――現在、私は看護師として、この病院で働き続けています。
体格のいい寝たきり患者さんの移送など、力作業には、必ず私が呼ばれます。
飲み会の翌日は、休みたーい…なんて甘えていた新人時代…
今では逆転し、周りの皆さんが、そう言う中で翌日の早番を私がかってでます!
甘ったれで、怠け者な若者だった私が、今では