入院患者の手術や、救急搬送で運ばれてくる患者の処置と比較的忙しいのが一般外科です。看護師としてのスキルアップには最適ですが、精神的にも体力的にもタフさが求められます。
急変が多くプレッシャーで辞めたい
外科は手術を伴うため、術後に患者さんの容態が急変してしまうことも避けられません。そのため、冷静にテキパキと対処できる判断力が必要です。
しかし、どんなに経験を積んでも日常的に起こる急変をプレッシャーに感じてしまう人もいるでしょうし、気持ちが落ち着かなかったり、不安を抱えてしまう人もいると思います。
また、周りでテキパキと働く人と自分とを比較して、落ち込んでしまうこともあるでしょう。こうした理由から一般外科が自分には合っていないと感じ、辞める決断をする看護師さんもいます。
仕事が忙しく体力的につらい
急変が多いということは、その分イレギュラーな業務が増えたり、急な対応を迫られる事も日常茶飯事になります。また、そうした予定以外の業務によって、自分の仕事が勤務時間内に終わらないことも頻繁にあります。
残業が多く、体力的に疲労を抱える看護師さんも多いです。それが嫌で比較的ゆっくりとした働き方ができる診療科に異動する人も少なくありません。
患者さんと接する時間が短い
入院患者さんと接する機会があると言っても、一般外科の場合は内科に比べると長期に渡る入院が少ないです。そのため、入院してきた患者さんとじっくりコミュニケーションをとる時間がないというケースもよくあります。
もちろん早々と元気に退院していく患者さんの姿を見れることは看護師にとっても嬉しい事です。しかし、患者さんとじっくりコミュニケーションをとりながら看護をしたいと思う人は、そうした一般外科での患者さんとの距離感や接する時間の短さが自分の理想とは異なると感じてしまう要因になります。
【解決法】患者さんと接する時間が短くて辞めたい時のアドバイス
急変が多くプレッシャーで辞めたい時
精神的にプレッシャーがかかるという場合は診療科を変えてみるのも一つの手だと思います。外科では急変や緊急性の高い患者さんのケアを行うことが多いので働きながら心を休めることは難しいです。
プレッシャーに押し潰される前に異動・転職を
反復練習をしたり、しっかりと予習・復習をするなど経験を積むことで解決できるものもありますが、精神的なものはどうにもならないこともあります。自分がプレッシャーに押し潰されてしまう前に異動や転職を考えてみて下さい。
例えば、外科での知識や技術は継続的に学びたいと思う場合には消化器外科などが良いかもしれません。術後のケアはありますが、緊急性の高さからのプレッシャーはほとんどないと思います。
それとコミュニケーションを取りながら看護を行いたい方にもおすすめです。テキパキと仕事を行いながら患者さん一人ひとりとのコミュニケーションも大切にできる診療科です。
一般外科は体力的につらくて辞めたい時
一般外科ではイレギュラーな業務が起こりがちなので、ゆとりを持って働くことは難しいです。
悩みを相談してアドバイスをもらう
まずは体力的に厳しいという悩みを相談してみましょう。一番身近な職場の先輩やベテランナースに少し話を聞いてもらうだけでも楽になることもあると思います。
時には「私はこうやって乗り越えた」などのアドバイスをもらうことも出来るかもしれません。
プロのコンサルタントに相談してみる
辛くて辞めたい、ということを職場の同僚には話しづらいこともあるかと思います。そんな時は看護師向けの転職サイトのコンサルタントに相談してみるのも一つの手です。
転職サイトと聞くと一歩引いてしまうかもしれませんが、転職を考えていなくてもコンサルタントのサービスは利用できます。あなたと同じような経験をした看護師さんの実体験など参考になる話を聞ける数少ない機会です。
異動や転職でゆったりとした職場へ
急変も少なくゆったりと働くことのできる診療科はたくさんあります。中でもこれからの高齢化社会で注目度が上がってきている介護施設での働き方は、介護のために体力を使うことはありますが残業はほとんどありません。
さらに一人ひとりの方とゆったりとコミュニケーションを取れるメリットもあります。一般外科では目まぐるしく業務を行わなければならないため、それほど一人の患者さんに対してじっくりとコミュニケーションが取れることは少ないと思います。
その点介護施設は平均在所日数も長く、利用者もゆったりと過ごしているので精神的にも穏やかに仕事を行うことが出来ます。
患者さんと接する時間が短くて辞めたい時
じっくりとコミュニケーションを取りながら仕事を行える職場は介護施設の他にも整形外科もあります。緊急性の高い患者さんも少なく、比較的元気であることが多いので楽しくコミュニケーションが出来るのです。
整形外科でコミュニケーションを楽しむ
整形外科では体に何らかの疾患や怪我をしている場合であっても、話せる方ばかりです。患者さんとのコミュニケーションを楽しみながら仕事を行いたい看護師さんには良いと思います。
また、ピリピリとした雰囲気が苦手な看護師さんにもおすすめです。緊急性が低いことが多いので看護師さん同士もピリピリせず、病棟全体が明るい雰囲気であることで精神的にもストレスを抱えることは少ないでしょう。
ただ初めは筋肉や骨格などたくさんの勉強が必要のようです。自分の知識や技術を高めながらコミュニケーションを取りたい、そんな向上心を持った方には良い診療科だと思います。