「覚悟してたつもりでもやっぱり辛い…」長年、大事にしてもらった夫との別れ。

私が準夜勤務の日だった。。。

16時半に申し送りが始まり17時には日勤者と持続点滴や酸素のダブルチェック。
そこから先は本格的に私の時間だ。

食前の薬を配ったり、インスリンを打ちに行ったり、胃ろうからの注入食を入れたりと忙しい。
そのうち配膳車が下りてくると夕食の配膳や食事介助が始まる。。。
急患の患者さんで輸血もあった。

そんな矢先にモニターが鳴り始めた。

容態が悪くなって3日前から個室に移動していたEさんの部屋だ。
交代した時から既にほとんど意識が無くなっていたEさん。
90歳・男性・重症の肺炎で抗生剤の点滴投与と酸素くらいしか治療の方法はなかった。

呼吸器を付けても長くはもたないと主治医から聞かされた家族は延命措置は何もしませんと言われていた。

なので酸素飽和度が下がり、血圧が下がってきても見守るしかない。
時が経つと共に生命の証がだんだん消えていく。
橈骨(手首)での脈拍も触知できなくなってきた。


やっぱり。。。
Eさんが個室に替わった時から『最後は私だ』
と何故か思った。

やっぱり私が夜勤の時に最後を看取る事になった。
不思議なものだ。

18時ころから酸素飽和度も下がってきたので早めに家族に連絡を入れた。
80歳台の妻は電話の向こうで、何をどうして良いか分からない様子でうろたえていた。

家は近いハズなのになかなか病院に来ない。
いよいよ危ないという段になっても来ない。
3回も電話を入れた。


主治医はとっくに病室にやってきていて最後の確認をする為に待機をしている。

18時半

モニターの波形はほとんどフラットの状態。
家族はまだ来ない。

主治医は私に急かすわけでもなく穏やかにEさんを見守っている。
「すいません。もう奥さんが来られるとは思うんですが・・・」
とわたし。

「良いです良いです。仕度に時間がかかっているんでしょう」
と主治医。
なんと穏やかな人だろう。。。

19時過ぎ

やっと奥さんが来られた。


主治医が「今、息をひきとられました・・・」
優しい人だなぁ、この先生は。。。

「覚悟はしていたつもりでもやっぱりその時になってみたら別れは辛いもんですね」
と私に奥さんが言われた。

息子さんや娘さんは遠くに住んでいてまだ病院に向かっている最中との事。
年老いた奥さんが「私が4つ年下で大事にしてもらったんですよ」と涙を流しながら話してくれた。

その後で夫婦二人だけの時間に何を話したのだろうか・・・


体を綺麗にし、霊安室まで送り、葬儀屋さんが来て病院の玄関横からお見送りをしたのはもう20時をとっくに過ぎた時間だった。
勿論、主治医も一緒にお見送りをした。


勤務時間も過ぎお腹も空いているだろうに、いつもの穏やかな笑顔。

私に「ありがとうございました」と頭を下げて帰って行った。
できた医者だぁー。

イニシャルを付けるとすると何だろう・・・?
「クール」のCでもなければ「穏やか」なOでもないなぁー。。。
「優しい」のYも月並み。。。

悩んだ挙句に良いのが思い浮かんだ!
ドクターSにしよう。
「素敵」の「S」

ドクターSは今日もにこやかに回診していた。

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